子育ての助け合い

住んでいる市区町村の子育て支援の調べ方|窓口の種類と申し込みまでの手順

「うちの市には、どんな子育ての支援があるんだろう」と調べ始めて、ページが多すぎて分からなくなった、という経験はないでしょうか。子育ての支援は、国が枠組みを決めて市区町村が実施しているものが多く、名前も対象も申し込み方法も自治体ごとに違います。だからこそ、他の人のまとめ記事ではなく、自分が住んでいる自治体の公式情報にたどり着くことが大切です。この記事では、支援の大きな種類、自治体サイトでの探し方、窓口への問い合わせ方、申し込みまでに用意しておくものを順にまとめます。

制作:株式会社Akatsuki 読了 約10分 公開

まず、支援を2つに分けて考える

子育ての支援を調べるとき、最初につまずきやすいのは、相談する場所とサービスが同じページに並んでいることです。「話を聞いてもらいたい」のか「子どもを見てもらう時間がほしい」のかで、行き先はまったく違います。

大きく、困りごとを相談して整理する窓口と、実際に手を借りるサービスの2つに分けて考えると、自治体サイトの情報も読み分けやすくなります。

相談する窓口と、手を借りるサービス
種類主なものこんなときに
相談する窓口 こども家庭センター、保健センター、地域子育て支援拠点 何を使えばいいか分からない、体調や発達のことを相談したい
日常的に立ち寄る場所 地域子育て支援拠点(子育てひろば等)、児童館 家にこもりがち、同じくらいの子の親と話したい
子どもを見てもらう 一時預かり、ファミリー・サポート・センター、保育所等 用事がある、休みたい、通院したい
産後の体と心を支える 産後ケア事業 出産後に休養やケア、授乳の相談が必要
経済的な支援 各種手当、医療費の助成など 費用の負担を減らしたい

制度の名前や対象年齢、料金、利用できる回数は自治体によって異なります。ここでは種類の整理として示していますので、実際の内容は住んでいる市区町村の公式情報で確認してください。

こども家庭センターは「どこに相談すればいいか分からない」ときの入口

こども家庭庁は、こども家庭センターについて、市区町村の母子保健機能と児童福祉機能が一体的に妊産婦や子育て家庭への相談支援を行い、早期から切れ目のない包括的で継続的な支援を実施することを目的としていると説明しています。妊娠期から子育て期までをまとめて相談できる場所と考えるとよいでしょう。

設置状況や名称、窓口の場所は自治体によって異なります。市区町村のサイトで「こども家庭センター」と検索するか、子育て担当の課に問い合わせてください。

地域子育て支援拠点は、予約なしで行ける場所であることが多い

こども家庭庁の実施要綱では、地域子育て支援拠点事業は、乳幼児とその保護者が互いに交流する場所を開き、子育てについての相談、情報の提供、助言などの援助を行う事業とされています。子育てひろば、つどいの広場など、自治体ごとに呼び名が違います。

申し込みが要らず、行ってみるだけで使える場所が多いのが特徴です。何を相談すればいいか決まっていなくても、まず足を運べる場所として覚えておくと役に立ちます。

あわせて読みたい地域子育て支援拠点とは|子育て仲間とつながる場所の探し方とはじめて行くときのコツ

自治体サイトで探す手順

検索してまとめサイトにたどり着くと、他の自治体の情報や古い情報が混ざっていることがあります。遠回りに見えても、自分の市区町村の公式サイトを起点にするほうが結局早く済みます。

探す順番

  1. 検索で「市区町村名 公式」と入れ、自治体の公式サイトを開く(ドメインが lg.jp などの公式のものか確かめる)
  2. サイト内の「子育て」「くらし」「健康・福祉」といった分類から入る
  3. サイト内検索で、制度名ではなく困りごとの言葉(「預かり」「一時」「相談」「産後」)で探す
  4. 見つけたページの対象年齢・条件・料金・申込先・問い合わせ先をメモする
  5. ページの更新日を見る。古ければ、書かれている窓口に電話で確かめる

検索で使うと見つかりやすい言葉

制度の正式名称が分からなくても、次のような言葉で探すとページにたどり着きやすくなります。

  • 一時預かり/一時保育(短時間、子どもを預けたい)
  • ファミリーサポート/ファミサポ(地域の会員同士の支え合い)
  • 子育て支援拠点/子育てひろば/つどいの広場(立ち寄れる場所)
  • こども家庭センター/子育て世代包括支援(相談の入口)
  • 産後ケア(出産後の体と心のケア)
  • 子育てガイド/子育てハンドブック(自治体がまとめた冊子)

自治体が発行している子育てガイドの冊子やPDFが見つかれば、それが最短です。その自治体の制度が一覧になっており、窓口と電話番号もまとまっています。

紙とアプリの情報も見る

母子健康手帳の交付時、乳幼児健診、予防接種の案内などで配られる資料に、その自治体の支援の一覧が載っていることがあります。広報誌や、自治体が運営する子育て情報のアプリ・メール配信を使っている自治体もあります。

サイトを探すより、手元の冊子を見返したほうが早いことも多いので、出産前後に受け取った資料は一か所にまとめておくとよいでしょう。

窓口に問い合わせるときの聞き方

調べて分からなければ、電話や窓口で聞くのがいちばん確実です。担当の職員は制度を日常的に扱っているので、こちらの状況を伝えれば、当てはまる制度を教えてもらえます。

制度名ではなく、状況を伝える

「一時預かりはありますか」と制度名で聞くと、その制度の有無しか返ってきません。状況を伝えると、より合う制度を案内してもらえることがあります。

問い合わせの伝え方の例

「生後8か月の子がいます。来月、平日の午前中に通院する予定があり、子どもを見てもらえる方法を探しています」

「上の子が3歳、下が生後3か月です。日中に頼れる人が近くにいません。使える支援があれば教えてください」

「はじめて利用します。登録が必要なら、何を持っていけばいいですか」

「今日でなくて構いません。申し込みの締め切りや、利用できるまでの期間を教えてください」

聞いたことをメモする項目

  • 制度の名前(自治体での正式な呼び方)
  • 対象(子どもの年齢、住んでいる地域の条件)
  • 料金と支払い方法
  • 事前の登録・面談が必要か、どれくらい前に申し込むか
  • 申込先(窓口の名前、場所、電話番号、受付時間)
  • 聞いた日付と、答えてくれた部署

日付を残しておくと、後から条件が変わっていたときに確かめ直せます。家族と共有しておけば、誰が手続きをする日でも同じ説明ができます。

電話がつながりにくいとき

自治体の窓口は平日の日中が中心です。仕事などで電話しにくい場合は、問い合わせフォームやメールを用意している自治体もあります。子育て支援拠点に行って、そこの職員に聞いてみるという方法もあります。

申し込みまでに用意しておくこと

多くの支援は、使いたい日にいきなり利用できるわけではありません。事前の登録や面談が必要なものもあり、申し込みから利用までに時間がかかることがあります。

「必要になる前」に登録しておく

たとえばファミリー・サポート・センター事業は、こども家庭庁の実施要綱で、乳幼児や小学生などの子どもがいる子育て中の人を会員として、子どもの預かりの援助を受けたい人と、援助を行いたい人との助け合いの活動について連絡や調整を行う事業とされています。会員になる手続きが前提の仕組みです。

一時預かりも、事前の登録や面談、子どもの様子の聞き取りが必要な施設があります。急に必要になってから動くと間に合わないことがあるため、使う予定がなくても登録だけ済ませておくと安心です。

あわせて読みたいファミリー・サポート・センターとは|頼めること・料金・登録から利用までの流れ あわせて読みたい一時預かりとは|対象・種類・料金と、保育園に通っていない子の預け先の探し方

持ち物としてよく求められるもの

  • 本人確認ができるもの
  • 子どもの生年月日が分かるもの(母子健康手帳など)
  • 住所が確認できるもの
  • 健康保険証、医療証など
  • 申込書(自治体サイトからダウンロードできる場合がある)

必要な書類は自治体や事業ごとに違います。ここに挙げたのはよく求められるものの例です。窓口に行く前に、何が必要かを必ず確かめてください。

産後すぐの時期は、自分から動きにくい

産後は、調べることも電話することも負担になります。こども家庭庁の「健やか親子21」では、産後ケア事業は、出産後1年以内の母と赤ちゃんを対象に、産後も安心して子育てができるよう心身のケアや育児のサポート等を行う事業だと説明されています。申し込み先や利用できる回数、費用は自治体の案内で確かめてください。

妊娠中のうちに、産後に使える支援と申し込み先を調べてメモにしておくと、産後の自分を助けられます。パートナーや家族に調べてもらうのも良い方法です。

あわせて読みたいパートナーや家族に育児を頼むとき|伝わる頼み方と分担表の作り方

急ぎのとき、迷うときの相談先

制度を調べている余裕がないときや、気持ちがつらいときに使える相談先もあります。制度の申し込みとは別に、覚えておくと安心です。

すぐに相談できる窓口
困りごと相談先内容
子どもの急な症状で受診を迷う 子ども医療電話相談(#8000) 厚生労働省が案内する事業。対応する時間帯は都道府県により異なる
子育てのつらさ、しつけの悩み 親子のための相談LINE(こども家庭庁) こどもや保護者がSNSで相談できる窓口
虐待かもしれないと感じた、自分がつらい 児童相談所虐待対応ダイヤル(189) こども家庭庁が案内する全国共通の電話番号

命に関わる緊急のときは119番、事件や事故のときは110番に連絡してください。

子どもの発達や体調についての判断は、この記事では行えません。気になることがあるときは、かかりつけの医師や保健センター、こども家庭センターに相談してください。

制度でまかなえない「ちょっとした手」

公的な支援は、時間の単位や対象が決まっているため、「30分だけ抱っこを代わってほしい」「買い物の間だけ見ていてほしい」といった短い手助けには向かないことがあります。そうした場面は、家族や友人、地域のつながりで補われてきました。

だっこのわは、抱っこや育児を手伝ってほしい親と、手伝いたい地域の人をつなぐアプリとして公開の準備を進めています。まずは親がその場にいる短時間のお手伝いを中心に考えており、登録・掲載・相談は無料です。いまは公開準備中のため、実際の依頼には使えません。公的な制度の代わりになるものではなく、制度と一緒に使うものだと考えています。

あわせて読みたい子育てで頼れる人がいないとき|困りごと別の公的な相談先と支援の使い方 あわせて読みたいだっこのわの使い方|登録・お願いの公開・応募から予定の確定と評価まで

よくある質問

子育ての支援は、どこを見れば自分の地域の情報が分かりますか?

住んでいる市区町村の公式サイトです。子育ての分類から入るか、サイト内検索で「預かり」「相談」「産後」などの言葉で探してください。自治体が発行している子育てガイドの冊子やPDFがあれば、制度と窓口がまとまっているので早く把握できます。

まとめサイトの情報を見てもいいですか?

入口として参考にするのは構いませんが、他の自治体の情報や古い情報が混ざっていることがあります。対象年齢、料金、申込先は必ず自分の市区町村の公式情報で確かめてください。

どこに相談すればいいか分からないときは?

こども家庭庁は、こども家庭センターについて、市区町村の母子保健機能と児童福祉機能が一体的に妊産婦や子育て家庭への相談支援を行う場だと説明しています。設置状況や名称は自治体によって異なるので、市区町村のサイトで確かめるか、子育て担当の課に問い合わせてください。

支援は、必要になってから申し込めば間に合いますか?

事前の登録や面談が必要なものが多く、申し込んでから使えるようになるまで時間がかかることがあります。使う予定がなくても、登録だけ先に済ませておくと、急なときに動けます。

引っ越したら、また調べ直す必要がありますか?

あります。子育ての支援は市区町村が実施するものが多く、制度の名前、対象、料金、申し込み方法が自治体ごとに違います。転入の手続きのときに、子育て担当の窓口で使える支援をまとめて聞いておくとよいでしょう。

平日に窓口へ行く時間がありません。

問い合わせフォームやメールを用意している自治体もあります。地域子育て支援拠点に行って職員に聞く、パートナーや家族に調べてもらうという方法もあります。まずは電話で、来所が必要かどうかを確かめてみてください。

まとめ

  • 支援は「相談する窓口」と「手を借りるサービス」に分けると整理しやすい
  • 調べるときは、まとめサイトではなく自分の市区町村の公式サイトと冊子を見る
  • 窓口には制度名ではなく状況を伝えると、合う制度を案内してもらえる
  • 事前の登録や面談が必要なものが多いので、必要になる前に登録しておく
  • 急ぎのときは#8000、親子のための相談LINE、189などの相談先を使う
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