子育ての助け合い

地域子育て支援拠点とは|子育て仲間とつながる場所の探し方とはじめて行くときのコツ

引っ越してきたばかりで知り合いがいない、日中は子どもと二人きりで大人と話す機会がない。ちょっとしたことを聞ける相手がいないだけで、子育ては心細く感じるものです。地域には、乳幼児とその保護者が気軽に集まり、交流や相談ができる「地域子育て支援拠点」があります。この記事では、こども家庭庁の資料をもとに拠点のしくみとできることを整理し、探し方、はじめて行く日の準備、無理なくつながりを続けるコツを紹介します。

制作:株式会社Akatsuki 読了 約9分 公開

地域子育て支援拠点とは

こども家庭庁の実施要綱では、地域子育て支援拠点事業は、乳幼児とその保護者が互いに交流する場所を開き、子育てについての相談、情報の提供、助言などの援助を行う事業とされています。実施主体は市町村(特別区などを含む)で、社会福祉法人やNPO法人、民間事業者などへの委託もできます。

事業の目的には、核家族化や地域社会の変化などのなかで、子育て中の親の孤独感や不安感が大きくなっていることへの対応が挙げられています。こども家庭庁の概要資料によると、令和5年度の実施か所数は8,016か所です。

すべての拠点で行う4つの基本事業

  • 子育て親子の交流の場の提供と、交流の促進
  • 子育てなどに関する相談、援助の実施
  • 地域の子育て関連情報の提供
  • 子育てや子育て支援に関する講習などの実施(月1回以上)

一般型と連携型の違い

拠点には、常設の拠点を開く「一般型」と、児童館などの施設に親子が集う場を設ける「連携型」があります。

地域子育て支援拠点の実施形態(こども家庭庁の資料より)
項目一般型連携型
実施場所の例 公共施設の空きスペース、商店街の空き店舗、民家、マンションの一室、保育所、幼稚園、認定こども園など 児童館などの児童福祉施設など
開設日数・時間 原則として週3日以上、1日5時間以上 原則として週3日以上、1日3時間以上
スタッフ 子育ての知識と経験がある専任の人を2名以上 子育ての知識と経験がある専任の人を1名以上(施設の職員が協力)
設備 授乳コーナー、流し台、ベビーベッド、遊具など 授乳コーナー、流し台、ベビーベッド、遊具など

一般型の主な対象は、子育て家庭の親と、おおむね3歳未満の子どもとされています。利用できる年齢や曜日は拠点ごとに違うため、利用案内で確認してください。

どんなスタッフがいるのか

実施要綱では、拠点のスタッフは、子育て親子の支援に意欲があり、子育ての知識と経験をもつ人とされています。国の「子育て支援員研修」のうち、地域子育て支援拠点事業に関する内容を修了していることが望ましいとされています。

また、事業に従事する人(学生などのボランティアを含む)は、業務で知った個人情報を業務以外に使ってはならないと定められています。

拠点でできること

拠点は「遊び場」というだけでなく、子育て中の親が気軽に立ち寄り、話したり聞いたりできる場所です。基本事業をもとに、具体的にどんな使い方ができるかを見てみましょう。

同じくらいの月齢の親子と過ごす

拠点は、おおむね10組の親子が一度に利用できる程度の広さを確保することとされています。同じ時間に居合わせた親子と、子どもの様子をきっかけに自然に話せることがあります。

話さずに子どもを遊ばせるだけの日があってもかまいません。家とは違うおもちゃや空間があるだけで、親子の気分転換になります。

子育ての困りごとを相談する

拠点のスタッフは、子育ての相談を受けることが基本事業のひとつです。寝かしつけや離乳食、きょうだいのことなど、「わざわざ窓口に電話するほどではない」と感じる小さな悩みも話しやすい場です。

実施要綱では、拠点は保育所、保健所、児童相談所、医療機関などと連携し、支援が必要な家庭を把握した場合には、市区町村のこども家庭センターと情報を共有することとされています。拠点で話したことがきっかけで、必要な支援につながることもあります。

拠点が市区町村の「地域子育て相談機関」を担う場合には、親子が気軽に立ち寄り、子育ての疑問や悩みを相談できる場という強みを生かして対応することが求められています。

子どもの病気や発達についての判断は、拠点のスタッフではなく、かかりつけの医師や市区町村の保健の窓口に相談してください。子どもの急な症状で迷ったときは #8000、緊急のときは119番へ。

地域の情報を知り、講座に参加する

拠点では、地域の子育て関連の情報提供や、月1回以上の講習などが行われます。講座やイベントは、ほかの親子と知り合うきっかけにもなります。

国の実施要綱には、休日に両親などが一緒に参加しやすい育児の講習会、高齢者や学生など地域のさまざまな世代との交流、障害のある子や多胎児のいる家庭などに配慮した交流の場や相談といった取り組みも示されています。実施しているかどうかは拠点ごとに異なります。

一時預かりや出張ひろばがあることも

拠点の場所や近くで一時預かり事業を行っているところや、常設の拠点がない地域に出向く「出張ひろば」を開いているところもあります。どんな取り組みをしているかは、拠点ごとの案内で確認してください。

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近くの拠点の探し方

拠点の呼び名は地域によってさまざまです。名前で探すより、市区町村の公式情報から「地域子育て支援拠点」の一覧を見るほうが確実です。

  1. 「お住まいの市区町村名 地域子育て支援拠点」で検索し、市区町村の公式ページを開く
  2. 一覧から、家から歩いて行ける、またはベビーカーで行きやすい場所を選ぶ
  3. 開いている曜日と時間、対象年齢、事前の登録や予約が必要かを確認する
  4. 駐車場や駐輪場、ベビーカー置き場の有無を確認する
  5. 分からないことは、拠点に電話して聞いてみる

案内が見つからないとき

市区町村の子育て窓口や保健センターに「近くで親子が集まれる場所はありますか」と聞いてみましょう。電話で聞くときは、住んでいる地区と子どもの月齢を伝えると、案内してもらいやすくなります。

ほかにもある、つながれる場所

拠点のほかにも、親子で参加できる場は地域にあります。開催の有無や内容は地域によって異なるため、市区町村や各施設の案内で確認してください。

  • 児童館の乳幼児向けの時間やイベント
  • 図書館の乳幼児向けのおはなし会
  • 保健センターの育児教室や講座
  • 地域の子育てサークル
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はじめて行く日の準備と過ごし方

はじめての場所は、親も緊張します。準備をして、「今日は雰囲気を見るだけ」と決めて出かけると気持ちが楽になります。

出かける前のチェックリスト

  • その日が開所日か、時間が変わっていないか(臨時の休みがないか)
  • 初回に利用登録や申込書の記入が必要か
  • おむつ、おしりふき、着替え、飲みもの
  • 子どもが眠くならない時間帯を選ぶ
  • 長くいなくてよいと決めておく

スタッフへの声のかけ方の例

スタッフに一言伝えておくと、利用のしかたを教えてもらいやすくなります。

はじめて来たときの一言

「はじめて来ました。何か手続きは必要ですか。」

「先月引っ越してきたばかりで、近くに知り合いがいません。同じくらいの月齢の子が来る時間帯はありますか。」

「夜の寝かしつけのことで少し相談したいのですが、今よろしいですか。」

ほかの親子に話しかけるきっかけ

無理に話しかける必要はありませんが、話してみたいときは、子どものことを話題にすると自然です。「何か月ですか」「そのおもちゃ、好きなんですね」など、短い一言で十分です。

相手が忙しそうなときや、そっとしておいてほしい様子のときは、無理に会話を続けなくて大丈夫です。

通い続けるための小さな工夫

同じ曜日や時間帯に通うと、同じ親子と顔を合わせる機会が増え、あいさつから少しずつ話せるようになることがあります。講座やイベントの予定表をもらっておくと、次に行く日を決めやすくなります。

行った日に感じたことや、スタッフに聞きたいことをスマートフォンのメモに残しておくと、次に相談するときに役立ちます。

つながりを無理なく続けるために

つながりは、一度行っただけで生まれるものではありません。通ううちに、顔見知りが少しずつ増えていくくらいの気持ちで大丈夫です。

気が進まない日は休んでいい

子どもの機嫌や自分の体調、その日の気分によって、出かけるのがつらい日もあります。「行かなければ」と思うと負担になるので、行ける日に行けば十分です。

ひとつの拠点の雰囲気が合わないと感じたら、ほかの拠点や、曜日・時間帯を変えてみるのもひとつの方法です。

連絡先やSNSを交換するとき

親しくなって連絡先を交換するときは、自分が無理なく続けられる範囲で決めましょう。住所や子どもの写真など、個人が分かる情報は、相手との関係が深まってから少しずつ伝えれば十分です。

インターネット上で知り合った人とはじめて会うときは、人の多い場所を選び、子どもの情報や自宅の場所を急いで伝えないようにしましょう。

悩みが深いとき、手が足りないときは

拠点に行く余裕もないほど疲れているとき、気持ちが沈んでつらいときは、ひとりで抱え込まずに市区町村の子育て窓口や、こども家庭センターなどに相談してください。子どもの急な症状で迷ったときは #8000、緊急のときは119番へ。

家事や外出のときに少し手を借りたい場合は、ファミリー・サポート・センターや一時預かりなどの公的なしくみもあります。

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だっこのわについて

だっこのわは、抱っこや育児を手伝ってほしい親と、手伝いたい地域の人(サポーター)をつなぐアプリとして公開準備中で、いまは実際の依頼には使えません。地域子育て支援拠点のような公的な場や相談窓口の代わりになるものではないので、まずは身近な拠点や窓口を頼ってください。

よくある質問

地域子育て支援拠点は何歳まで利用できますか?

一般型の主な対象は、子育て家庭の親とおおむね3歳未満の子どもとされています。実際に利用できる年齢は拠点ごとに決まっているので、利用案内で確認してください。

利用にお金はかかりますか?

実施要綱では、事業に必要な経費の一部を保護者から徴収できるとされています。利用料や講座の参加費がかかるかどうかは拠点ごとに違うため、事前に確認してください。

予約をしないと行けませんか?

予約なしで利用できるか、初回に利用登録が必要か、講座やイベントに申し込みが必要かは拠点によって違います。はじめて行く前に、案内を見るか電話で確認すると安心です。

パパだけで子どもを連れて行ってもいいですか?

拠点は子育て中の親とその子どもを対象としていて、利用する親を母親に限る決まりは国の実施要綱にはありません。休日に両親などが参加しやすい講習会を開く拠点もあります。

スタッフに相談したことは、ほかの人に知られませんか?

実施要綱では、事業に従事する人は、業務で知った個人情報を業務以外に使ってはならないとされています。一方で、支援が必要な家庭を把握した場合には、市区町村のこども家庭センターと情報を共有し、支援を考えることとされています。気になる場合は、相談する前にスタッフに扱いを聞いてみてください。

人と話すのが苦手でも利用できますか?

利用できます。子どもを遊ばせるだけの日があってもかまいません。スタッフに「話すのが苦手で」と伝えておくと、無理のない過ごし方を一緒に考えてもらえることもあります。

まとめ

  • 地域子育て支援拠点は、交流の場、子育ての相談、地域の情報、講習を提供する市区町村の事業
  • 一般型と連携型があり、保育所や公共施設、空き店舗、児童館などで開かれている
  • 呼び名は地域でさまざまなので、市区町村の公式ページで一覧を探し、開所日や登録の要否を確認する
  • はじめは雰囲気を見るだけでよく、スタッフへの一言が利用のきっかけになる
  • つながりは自分のペースで。つらいときは市区町村の窓口やこども家庭センターに相談する
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