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子育てボランティアを始めたい人へ|活動の種類と講習、始める前に整理したいこと

自分の子育てが一段落した、近所に小さな子のいる家庭が増えた、学生のうちに子どもにかかわる経験をしたい。子育て中の家族を手伝いたいという気持ちがあっても、どんな関わり方があり、何を準備すればよいのか分からず、一歩を踏み出せない人は少なくありません。この記事では、公的な資料で確認できる範囲で活動の種類と求められることを整理し、始める前に自分について考えておきたいこと、自分と相手を守るための決まりごとを紹介します。

制作:株式会社Akatsuki 読了 約10分 公開

子育てボランティアにはどんな関わり方があるか

「子育てボランティア」といっても、活動の場所や内容、事前に求められることはさまざまです。まずは公的なしくみのなかにある主な関わり方を知っておくと、自分に合う形を選びやすくなります。

子育て家庭にかかわる主な活動の形
活動の形どんな活動か事前に求められることの例
地域子育て支援拠点での活動 乳幼児と保護者が集う拠点で、運営を手伝う。国の実施要綱では、学生などのボランティアの受け入れや、地域ボランティアの育成が取り組みとして示されている 拠点の方針にそった活動、業務で知った個人情報を業務以外に使わないこと
ファミリー・サポート・センターの提供会員 会員として、子どもの送迎や預かりなどの援助を行う。報酬は原則として会員間で決める 緊急救命講習、事故防止や虐待防止などに関する講習の受講、少なくとも5年に1回のフォローアップ講習
社会福祉協議会のボランティアセンターを通じた活動 センターで相談し、活動先の紹介を受ける 活動先ごとの説明や研修。センターは講座や体験プログラム、ボランティア活動保険の加入促進も行っている
個人どうしのお手伝い 知り合いや地域の人と、内容を当事者どうしで決めて手伝う 内容や責任の範囲を自分たちで決める必要がある。預かりの形によっては届出が必要になる場合がある

同じ地域でも、拠点やセンターごとに募集の有無や内容は違います。実際の活動内容や条件は、それぞれの公式の案内で確認してください。

「ボランティア」と「有償の助け合い」の違い

ファミリー・サポート・センターの提供会員は、依頼会員との請負または準委任契約にもとづいて活動し、報酬を受け取るしくみです。無償のボランティアとは位置づけが違うため、始める前にセンターの会則を読み、報酬や責任の範囲を確認しておきましょう。

あわせて読みたいファミリー・サポート・センターとは|頼めること・料金・登録から利用までの流れ

学生が参加するとき

地域子育て支援拠点の実施要綱には、中学生・高校生や大学生などのボランティアを日常的に受け入れ、育てる取り組みが示されている形態もあります。受け入れの有無や年齢の条件は拠点ごとに違うため、学校や拠点、社会福祉協議会に問い合わせてください。

始める前に、自分について整理すること

気持ちだけで引き受けると、予定が合わなくなったり、思っていた内容と違ったりして、続けるのが難しくなることがあります。活動先や相手に伝える前に、次のことを書き出しておきましょう。

時間と地域を具体的にする

毎週決まった曜日に参加できるのか、月に数回、予定が合うときだけなのかを整理します。子どもの送迎などは時間に遅れられない活動なので、移動時間も含めて、無理なく続けられる範囲を考えましょう。

活動できる範囲は「自宅から歩いて15分以内」「〇〇駅の周辺」など、相手が分かる形で言えるようにしておくと、紹介を受けるときに役立ちます。

できること・できないことのチェックリスト

  • 活動できる曜日、時間帯、1回あたりの長さ
  • 活動できる地域と、移動の手段
  • 赤ちゃんの抱っこ、おむつ替え、ミルクなど、慣れている世話
  • 体力的に難しいこと(長時間の抱っこ、階段の多い移動など)
  • 動物アレルギーや喫煙など、相手の家庭に伝えておくべきこと
  • 急に行けなくなったときに、どれくらい前に連絡できるか
  • 受けたことのある講習や、持っている資格

子育て経験と、対応できることは分けて伝える

自分の子育て経験は大きな力になりますが、「経験がある」ことと「どんなお手伝いに対応できるか」は別に伝えると誤解が生まれにくくなります。経験や資格は事実どおりに伝え、不安なことも正直に話しましょう。

活動先に伝える自己紹介の例

「子ども2人を育てた経験があります。いまは平日の午前中、自宅から歩いて行ける範囲で活動したいと考えています。」

「赤ちゃんの抱っこやあやすことには慣れていますが、送迎のための車の運転はできません。」

「救命講習は受けたことがないので、必要な講習があれば受けたいです。」

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親がそばにいるか、離れるかで変わること

同じ「抱っこを手伝う」「子どもと遊ぶ」でも、親がその場にいる場合と、親が離れて子どもを任される場合とでは、判断の責任や起こりうることが大きく違います。自分がどちらの形で関わるのかを、始める前にはっきりさせましょう。

親がそばにいるお手伝い

親が同じ場所にいる場合でも、子どもを抱っこしている間や、目を離せない場面はあります。何をどこまで任されるのか、困ったときにすぐ親に声をかけられる状況かを、その都度確認しましょう。

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子どもを預かる活動と届出

こども家庭庁の資料では、ベビーシッターのように子どもを預かって保育する事業は、1日に保育する乳幼児が1人以上の場合、原則として都道府県(指定都市・中核市)への届出が必要とされています(臨時の場合などを除く)。個人で活動するベビーシッターも対象です。

無償の助け合いや、ファミリー・サポート・センターのような公的な事業の中での活動がこれに当たるかは、活動の形によって異なります。個人で子どもを預かる活動を考えている場合は、自己判断せず、お住まいの都道府県や市区町村の担当窓口に確認してください。

子どもを預かる活動は、子どもの命と安全に直接かかわります。講習を受けていない、緊急時の連絡体制がない、保険の有無が分からない、といった状態で一人で引き受けないようにしましょう。

講習や研修で身につけておきたいこと

活動先によって求められる講習は違いますが、国の資料には、子どもにかかわる人に求められる知識の目安が示されています。求められていなくても、学んでおくと自分の安心にもつながります。

ファミリー・サポート・センターの講習の例

ファミリー・サポート・センターの実施要綱では、提供会員全員に、AEDの使い方や心肺蘇生の実習を含む緊急救命講習、事故防止に関する講習、虐待防止などに関する講習を実施することとされています。

さらに、参考として次のような項目、合計24時間の講習カリキュラムが示されています。実際の講習の内容や時間はセンターによって異なります。

  • 保育の心
  • 心の発達とその問題
  • 身体の発育と病気
  • 小児看護の基礎知識
  • 安全・事故
  • こどもの世話
  • こどもの遊び
  • こどもの栄養と食生活
  • 事業を円滑に進めるために

子育て支援員研修

国の資料では、地域子育て支援拠点で働く人に「子育て支援員研修」(基本研修と、地域子育て支援拠点事業に関する専門研修)を修了していることが望ましいとされ、ファミリー・サポート・センターの実施要綱でも、子育て支援員研修のうち基本研修や地域保育コースの研修などを修了した人は、提供会員向けの講習を修了したものとみなす扱いが示されています。研修の実施時期や申し込み方法は、都道府県や市区町村の案内で確認してください。

緊急時の連絡先を覚えておく

緊急のときは119番、事件や身の危険を感じたときは110番へ。それ以外でも子どもの様子が気になるときは、すぐに親や活動先の担当者に連絡しましょう。子どもの急な症状で受診するか迷ったときは #8000 に相談できます。活動先の担当者や親の連絡先は、活動の前にすぐかけられる状態にしておきます。

自分と相手を守るための決まりごと

善意で始めた活動でも、決まりがあいまいだとトラブルにつながることがあります。活動先がある場合はその決まりに従い、個人どうしの場合は事前に話し合っておきましょう。

  • 活動中のけがや事故に備えた保険に入っているか(活動先の保険か、自分で入るのか)
  • 子どもや家庭について知ったことを、ほかの人に話したりSNSに書いたりしない
  • 子どもの写真を撮るか、撮った写真をどう扱うか
  • お金や物のやりとり(交通費、謝礼、食事など)をどうするか
  • 予定を変更・キャンセルするときの連絡方法と期限
  • 困ったときに相談できる担当者や窓口

全国社会福祉協議会によると、市区町村などのボランティア・市民活動センターは、活動中の事故に備えたボランティア活動保険への加入を勧める役割も担っています。保険の内容や加入の手続きは、お住まいの地域のセンターに確認してください。

地域子育て支援拠点やファミリー・サポート・センターの実施要綱でも、活動で知った個人情報を活動以外に使わないこと、ほかの人に漏らさないことが定められています。

最初の一歩の踏み出し方

いきなり大きな役割を引き受ける必要はありません。情報を集め、話を聞き、短い時間の活動から試して、自分に合うかを確かめていきましょう。

  1. この記事のチェックリストで、時間・地域・できること・できないことを書き出す
  2. 社会福祉協議会のボランティアセンター、地域子育て支援拠点、ファミリー・サポート・センターの案内を見る
  3. 気になった活動先に問い合わせ、説明会や見学があれば参加する
  4. 求められる講習や研修を受ける
  5. 短い時間の活動から始め、振り返って続け方を考える
あわせて読みたい子どもに関わるボランティアの探し方|地域の窓口、問い合わせ方、活動先の選び方

だっこのわでの関わり方(公開準備中)

だっこのわは、抱っこや育児を手伝ってほしい親と、手伝いたい地域の人(サポーター)をつなぐアプリとして公開準備中で、いまは実際の依頼には使えません。18歳以上が登録でき、サポーターはお手伝いに応募する前に運営の本人確認を受ける流れを準備しています。本人確認は本人であることの確認で、経験や安全を保証するものではありません。まずは親がその場にいる短時間のお手伝いを中心に準備しています。

よくある質問

資格がなくても子育てボランティアはできますか?

資格が必要かどうかは活動先によって違います。資格がなくても参加できる活動もありますが、ファミリー・サポート・センターの提供会員のように、講習の受講が求められるものもあります。応募する前に、活動先の案内で条件を確認してください。

子育て経験がなくても参加できますか?

経験の有無を条件にするかは活動先によって違います。経験がない場合は、そのことを正直に伝え、講習や研修を受けたり、親がそばにいる短い時間の活動から始めたりすると安心です。

個人で近所の子どもを預かってもいいですか?

こども家庭庁の資料では、1日に1人以上の乳幼児を保育する事業には、原則として都道府県などへの届出が必要とされています。活動の形によって扱いが変わるため、個人で預かる活動を考えている場合は、都道府県や市区町村の担当窓口に確認してください。

ボランティア中のけがや事故が心配です。

活動先で保険に入っているか、自分で入る必要があるかを事前に確認しましょう。社会福祉協議会のボランティアセンターは、ボランティア活動保険への加入を勧める役割も担っているので、相談してみてください。

始めてみて合わないと感じたら、やめてもいいですか?

無理に続ける必要はありません。ただし、予定していた活動を急にやめると相手が困ることがあるため、決まった方法と期限で活動先や相手に早めに伝えましょう。

まとめ

  • 子育てボランティアには、拠点での活動、ファミサポの提供会員、社会福祉協議会を通じた活動、個人どうしのお手伝いなどがある
  • 時間・地域・できること・できないことを先に書き出しておくと、活動先とのすり合わせが楽になる
  • 親がそばにいるか離れるかで責任が大きく変わり、預かりの形によっては届出が必要になる場合もある
  • 講習や研修、保険、個人情報や写真の扱いを、始める前に確認する
  • 最初は短い時間の活動から試し、自分に合う関わり方を見つける
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